どうも、めるにあです。(文章量が)長いこと書いてきたグリデル解説、もとい土地16デルバー解説も今回で本当に最終回です、全部読んでくださった方いましたら本当に感謝の限りです。最近は諸事情であまり外出できないのでMOで廉価版赤青デルバーを回してるんですが、プッシュ終止がほしくて仕方ない場面の多いこと・・・!やはりグリデルはいいですね(ダイマ)

 そんなわけで土地16デルバーデッキガイド最終回、マッチアップ解説後半です。今回解説するデッキは以下の10個です。

⑪ヴァラクート(タイタンシフト、タイタンブリーチ)
⑫ドルイドコンボ搭載アブザンカンパニー
⑬マルドゥパイロマンサー
⑭≪ウルヴェンワルド横断≫入りジャンドシャドウ
⑮BGミッドレンジ(アブザン、ジャンド)
⑯ランタンコントロール
⑰呪禁オーラ
⑱ホロウワン
⑲青赤コントロール(マッドキャップ・ムーン、ブリーチエムラ)
⑳グリクシスコントロール

 ①~⑩までは前回の記事で解説しているので、未読の方はぜひ読んでください。



⑪ヴァラクート
Ⅰ.相性
ヴァラクートは≪風景の変容≫のみのタイプ、≪裂け目の突破≫を搭載するタイプなど種類はいくつかありますが、いずれにしても打消しや除去が刺さりづらいいわゆる土地コンボの仲間です。≪溶鉄の先鋒、ヴァラクート≫の誘発効果は打ち消せませんし、効果を誘発させまいと土地をサーチする手段の何割かは打ち消せてたとしても、毎ターンの土地セットや、残りの数割は防げません。そして防げずに≪溶鉄の先鋒、ヴァラクート≫が火を噴き始めるとこちらの戦線はあっという間に壊滅します。ついでにメインからの全体除去も少ないながら搭載されています。したがって不利です。
 しかし、同じ土地コンボのトロンほど早くなく、≪溶鉄の先鋒、ヴァラクート≫が火を噴き始めるまでは無防備なため、打消しとクロックがうまくはまるとメインをとれることもあるので絶望的というほどではありません。
 また、土地16デルバーには搭載していませんが、ヴァラクートには2マナの≪桜族の長老≫や≪遥か見≫、≪探検≫などが入っているため、≪呪文嵌め≫があると相性を緩和することができます。

Ⅱ.見分け方
怪しい:≪燃え殻の林間地≫、≪山≫
ほぼ確定:≪明日への探索≫待機、≪桜族の長老≫、≪遥か見≫

Ⅲ.立ち回り方
 メインは、ヴァラクートとわかったら最低限の打消しのみ構えてとにかく攻撃に全力を尽くしましょう。相手の引きが悪ければ攻め切れます。相手の土地が5枚以上になったら≪裂け目の突破≫からの≪原始のタイタン≫、もしくは≪原始のタイタン≫素出しを警戒して常に打消しか、最悪でも≪終止≫は構えておきましょう。ちなみに相手が最も早く立ち回った場合1T≪明日への探索≫待機、2Tマナ加速のいずれか、3T≪明日への探索≫待機明けで5マナがそろってしまいます。できれば土地加速1枚打ち消す=1ターン猶予を稼ぐ、ということになるのでこのうちのどれかは打ち消したいです。

Ⅳ.サイドインアウト

 アウト:≪稲妻≫4、≪致命的な一押し≫3、≪航路の作成≫1
  イン:≪大爆発の魔導士≫3、≪外科的摘出≫2、≪軽蔑的な一撃≫2、≪払拭≫1

 本体以外に打ちたいところのない≪稲妻≫、対象が実質0の≪致命的な一押し≫、打ってる余裕のない≪航路の作成≫が抜け、土地対策の≪大爆発の魔導士≫、セットの≪外科的摘出≫、相手の決め手段となる大型や、後述するサイド後からのライフゲイン生物への対策の≪軽蔑的な一撃≫、≪裂け目の突破≫やこちらの生物を狙う≪稲妻≫への対策として≪払拭≫が入ります。
 ヴァラクートはサイド後も相手にとって致命的となるカードがあまりなく、むしろ≪強情なベイロス≫や≪スラーグ牙≫などのライフゲイン付きブロッカーや≪神々の憤怒≫などの追加除去が入るので相性はあまり改善されません。≪溶鉄の先鋒、ヴァラクート≫が追放してしまえればかなり楽になるのですが、上手い人はそもそも誘発条件が整うまで場に出してくれないのです。もしヴァラクートが先においてきた場合、おかなければならないほど土地が足りないか、デッキに慣れていない人ですので、チャンスです。この場合は相手の土地加速をひたすらはじき、≪大爆発の魔導士≫≪外科的摘出≫のコンボを決めてしまえばほぼ勝てます。そうでない場合は、≪大爆発の魔導士≫でひたすら土地を壊して時間を稼いでいる間に、メインと同様素早く攻め切ってしまいましょう。中盤まで長引いた場合は≪コラガンの命令≫で本体に2点とばしながら≪大爆発の魔導士≫を回収して自分の死期を延ばしながら〆ます。


⑫ドルイドコンボ搭載型アブザンカンパニー
Ⅰ.相性
 低マナの強生物を出しながら≪献身のドルイド≫≪療治の侍臣≫コンボを狙うこのデッキは、≪未練ある魂≫や除去が入っていることが少ない分アブザンカラーの中でもかなり対処がしやすいです。こちらは除去が豊富なので、放置するとまずい生物(コンボパーツや≪漁る軟泥≫、マナクリーチャーなど)を適宜除去し、≪集合した中隊≫≪召喚の調べ≫を打消しながらのんびり攻撃していれば大体勝てます。このマッチアップでの≪コラガンの命令≫はほぼ確実に盤面アドと手札アドを稼ぐので鬼のように強いです。≪瞬唱の魔導士≫で使いまわしてやりましょう。
 一応警戒しなければならないのは1Tマナクリ、2Tフェッチランドからの≪改革派の結集者≫、そして≪集合した中隊≫やらの連打などの高速ルートです。この場合間に合わないことがあり得るので、マナクリは確実に破壊しましょう。

Ⅱ.見分け方
 怪しい:≪極楽鳥≫≪貴族の教主≫≪漁る軟泥≫
ほぼ確実:≪献身のドルイド≫≪療治の侍臣≫

Ⅲ.立ち回り方

 ほぼ相性の欄で述べた通りとなります。除去をマナクリーチャーやコンボパーツに当てながら半コントロールのようにゆっくりと対応すればOKです。焦って攻める必要はないので、探査クリーチャーは相手が全滅するまでは壁扱いで、デルバーのみで殴る、という動き方で問題ありません。

Ⅳ.サイドインアウト

 アウト:≪思考掃き≫4、
  イン:≪最後の望み、リリアナ≫1≪払拭≫1、≪外科的摘出≫1、≪イゼットの静電術師≫1

 急いで攻める必要がないため≪思考掃き≫4枚を抜きます。そして、小型対策兼フィニッシャーとなる≪最後の望み、リリアナ≫、同じく小型対策の≪イゼットの静電術師≫、≪集合した中隊≫≪召喚の調べ≫、またサイドから入るであろう≪流刑への道≫対策として≪払拭≫、コンボパーツを追放する≪外科的摘出≫が入ります。
 サイド後は相手の除去が増えますが、こちらの除去もまた強烈なものが増えるので依然有利です。また、うまくドルイドコンボの片方が追放してしまえればあとはもう弱体化したアブザンでしかないので相当楽になります。ただし無理に狙う必要はないので条件がそろえば、くらいの気持ちでOKです。

⑬マルドゥパイロマンサー
Ⅰ.相性
 この間知り合いの方にマルドゥパイロマンサーで相手をお願いし、対マルドゥパイロマンサーを体験したのですが、かなり不利です。トロンほど絶望的ではないですが、体感3:7くらいの相性だと思います。
 原因としては、こちらが苦手とするハンデス(キャントリ、打消し、多いとは言えない生物が叩き落される)が大量に入っている、同じく苦手とする≪未練ある魂≫の存在、≪信仰無き物あさり≫も含めたフラッシュバックや≪騒乱の歓楽者≫によるドローによるリソース確保の違い、といったことがあげられます。さらにはメインからの≪集団的蛮行≫、≪血染めの月≫も絶妙に突き刺さります。とにかく、正面からあたって真っ向勝負で負けてしまう以上、かなりどうしようもない、と言わざるを得ないと思います。

Ⅱ.見分け方
 怪しい:≪黒割れの崖≫、≪血の墓所≫、≪信仰無き物あさり≫(≪未練ある魂≫を捨てたなら確定)、≪沼≫からの
 ≪思考囲い≫≪コジレックの審問≫
ほぼ確定:≪黒割れの崖≫≪血の墓所≫からの≪思考囲い≫≪コジレックの審問≫、赤と黒の土地からの≪若き紅蓮術師≫

Ⅲ.立ち回り方
 ほぼ間違いなく初手でハンデスが飛んできます。この後も定期的にハンデスが飛んでくるため、手札はほぼバレているものとして立ち回らなくてはなりません(≪渦巻く知識≫をください)。とにかく探査生物を出すことが最優先です。これだけは、マルドゥパイロマンサーは≪流刑への道≫がないため相手の対処手段は≪終止≫もしくは≪戦慄堀り≫の2~3枚に限られます。出したら、他の生物も余裕があれば展開しますが基本的には探査生物を守りながら攻めます。相手の≪若き紅蓮術師≫は見たら即除去してください。探査生物が止まってしまいます。飛行持ちのデルバーも≪未練ある魂≫で簡単に止められて≪稲妻≫≪致命的な一押し≫で除去されてしまうため頼りになりません。
 また、≪騒乱の歓楽者≫に着地されてしまうと、基本的には3/4なのですがほぼ毎ターン平均2枚はインスタント・ソーサリーを唱えられてしまうため5/6で殴りかかってくることが多く、対策が限られてしまう上にライフもかなり早く攻められてしまうため打ち消せないとかなり不利となります(ハンデスとセットなことが多いので難しいですが)。着地されてしまった場合は≪終止≫、≪稲妻≫+ブロックor追加の火力で早めに処理しましょう。2体同時に並ばれるとほぼ負けです。

Ⅳ.サイドインアウト
 アウト:≪思考掃き≫4、≪秘密を掘り下げる者≫2
  イン:≪虚無の呪文爆弾≫1、≪外科的摘出≫2、≪最後の望み、リリアナ≫1、≪払拭≫1、≪イゼットの静電術師≫1、≪仕組まれた爆薬≫1

 リソース勝負になるので≪思考掃き≫すべて、相手の除去すべてに弱いので≪秘密を掘り下げる者≫2枚を抜きます。代わりに墓地対策3枚、小型対策の≪最後の望み、リリアナ≫、≪イゼットの静電術師≫、トークン対策の≪仕組まれた爆薬≫を入れます。≪騒乱の歓楽者≫が4枚入っていることを加味して、デルバーもう1枚抜いて≪軽蔑的な一撃≫を入れるのもよいかもしれません。
 サイド後は相手も墓地対策を積み、探査生物が出しづらくなるため相性は大きく変わりません。以前対戦した時はレシピの調整で≪最後の望み、リリアナ≫が入っていなかったのですが、≪戦慄堀り≫さえ対処できればかなり長く残れる可能性があるのでこれが突破口となる可能性はあります。神ジェイスやちあみんの解禁で相対的に弱体化し、減るかもしれないらしい、というのが救いでしょうか(代わりにトロンが増えるので依然環境は厳しいのですが)

⑭≪ウルヴェンワルド横断≫入りジャンドシャドウ

Ⅰ.相性
 基本的にはグリクシスシャドウと同様ですが、≪瞬唱の魔導士≫がない分リソース量的には対処しやすいので、相性的には微不利です。デッキ名の≪ウルヴェンワルド横断≫によりドローの質は高いですが、グリデル、特に土地16デルバーに関してはドローの質の勝負はあまり問題になりません。ただし、代わりに≪タルモゴイフ≫がはいっているので≪致命的な一押し≫の重要度が大きく上がり、これを引ける枚数がかなり勝敗を左右します。また、≪突然の衰微≫により小型生物が破壊されやすい反面、探査生物の除去は≪四肢切断≫か≪ヴェールのリリアナ≫の2~3枚と少なくなっています。

Ⅱ.見分け方
 怪しい:≪血の墓所≫≪草むした墓≫ショックインからの除去、ハンデス、≪残忍な剥ぎ取り≫
ほぼ確定:≪血の墓所≫≪草むした墓≫ショックイン(&≪ミシュラのガラクタ≫or≪通りの悪霊≫サイクリング)、≪ウルヴェンワルド横断≫

Ⅲ.立ち回り方
 おおまかな構造はグリクシスシャドウに似ているのですが、最大の差は≪死の影≫の他の生物が≪タルモゴイフ≫であることです。これにより2ターン目から攻めてくることが多くなります。リソースの確保は得意でないデッキなので除去と打消しをドロー操作で集め、探査生物、特にカードアドバンテージの稼げる≪黄金牙、タシグル≫の着地を目指しましょう。
 また、ジャンドとはいっても青をタッチし≪頑固な否認≫を3枚以上積んでいることが多いので、除去や打消しを打つときは注意します。≪ヴェールのリリアナ≫≪最後の望み、リリアナ≫が定着してしまうと少し厳しくなります。除去としては使いづらいであろう≪稲妻≫を惜しみなく打ち込んで素早く除去したいです。

Ⅳ.サイドインアウト
 アウト:≪思考掃き≫4 
  イン:≪払拭≫1、≪仕組まれた爆薬≫1、≪虚無の呪文爆弾≫1、≪外科的摘出≫1

 リソース勝負になることと、≪タルモゴイフ≫の成長を助けてしまうため≪思考掃き≫を抜きます。代わりに、除去や≪頑固な否認≫対策の≪払拭≫、追加の除去兼PW対策の≪仕組まれた爆薬≫、墓地対策が2枚となります。≪外科的摘出≫が1枚なのは、≪タルモゴイフ≫は1枚追放しても効き目が薄く、≪瞬唱の魔導士≫もあって1枚程度なためです。基本的には≪タルモゴイフ≫や≪死の影≫を追放し、相手の勝ち筋を減らすことを狙います。
 サイド後はこちらが入れられるものが少ない反面、相手もこちらに突き刺さるものが≪コジレックの帰還≫≪光輝の炎≫≪集団的蛮行≫と対処しやすいものなので相性は五分になるくらいです。メイン、サイドともに一手一手が重要なマッチアップとなります。

⑮BGミッドレンジ(ジャンド、アブザン)
Ⅰ.相性
 ともにクリーチャーが強く、かつリソース勝負になるマッチアップです。主にこちらが対処に回ることになったり、アブザンは≪未練ある魂≫を備えるなど、総合的に微不利となるマッチアップです。ジャンドは少し前はそこまで厳しくはなかったのですが、最近、先ほども名前をだしたちあみんこと≪血編み髪のエルフ≫が解禁され、厳しくなりました。あのカードはかなりおかしいです。なんで本体うちけしても続唱は止まらないんでしょうか・・・

Ⅱ.見分け方
・ジャンド
 怪しい:≪血の墓所≫≪草むした墓≫からのハンデス、≪タルモゴイフ≫、≪残忍な剥ぎ取り≫、≪闇の腹心≫、≪漁る軟泥≫
ほぼ確定:≪怒り狂う山峡≫

・アブザン
 怪しい:≪草むした墓≫≪神無き祭殿≫からのハンデス、≪タルモゴイフ≫、≪残忍な剥ぎ取り≫、≪闇の腹心≫、≪漁る軟泥≫
ほぼ確定:≪樹上の村≫

Ⅲ.立ち回り方
 基本的には殴り合いのリソース勝負になります。アブザン、ジャンドともに除去と強力なクリーチャーを複数備えたデッキなのでこちらが同対処するかなのですが、共通の要点の他にアブザン、ジャンドそれぞれの要点も解説します。

・共通
共通の除去として≪突然の衰微≫、≪大渦の脈動≫があります。≪突然の衰微≫は打消し不可能なので消費させるしかないですが、≪大渦の脈動≫は打ち消せる上に重く、また≪若き紅蓮術師≫のトークンを唯一一掃できるカードなので確実に打ち消しましょう。また、ともにハンデスが多いです。ハンドはバレた状態での立ち回りになることが多いのは意識します。さらに≪ヴェールのリリアナ≫を3~4枚搭載しており、ハンデスと合わせて手札が0になることもままあります。≪黄金牙、タシグル≫の能力や≪航路の作成≫で失った手札を稼ぐよう意識してリソース優位に立ちたいです。

・アブザン
 アブザンとのゲームはこちらが≪未練ある魂≫をどう処理するかが焦点になると思います。こちらのメインには小型の複数除去はないので、変身したデルバーでのブロックか、こちらがデルバーや探査生物や≪若き紅蓮術師≫のトークンで攻め、ブロッカーとして消費させることが有効な対処法となります。
 また、除去に≪流刑への道≫があり、追放されてしまうため、これらをデルバーや≪若き紅蓮術師≫に当てさせることで探査生物を守れるようにします。

・ジャンド
 ジャンドとのゲームは、≪血編み髪のエルフ≫のリソース稼ぎを止められない以上、とにかく相手にリソースを稼がせないことが焦点となってきます。おもな脅威となる≪タルモゴイフ≫の除去は優先ですが、≪闇の腹心≫も、ライフに余裕があったり≪タルモゴイフ≫を≪若き紅蓮術師≫のトークンを並べるなど止める手段が別にあるときは≪タルモゴイフ≫より優先して除去します。
 また、除去としてアブザンと違い≪終止≫≪戦慄堀り≫が入ってきますが、これは破壊である以上≪コラガンの命令≫で回収することができるので並べるときに強く意識する必要はありません。


Ⅳ.サイドインアウト

・アブザン
アウト:≪思考掃き≫4、≪秘密を掘り下げる者≫2、≪若き紅蓮術師≫1
 イン:≪仕組まれた爆薬≫1、≪イゼットの静電術師≫1、≪最後の望み、リリアナ≫1、≪虚無の呪文爆弾≫1、≪外科的摘出≫2、≪払拭≫1

 リソース勝負になるので≪思考掃き≫をすべて、破壊されやすいことからデルバーを2枚、枠空けに≪若き紅蓮術師≫を1枚抜きます。代わりに、小型対策3枚、墓地対策3枚、インスタント除去2種への対策に≪払拭≫を追加します。
 ≪外科的摘出≫は主には≪流刑への道≫の追放を目指します。これができると、デルバーが一方的に攻撃できることに加えて、≪最後の望み、リリアナ≫の奥義による勝利を狙うこともできます。≪最後の望み、リリアナ≫は相手を弱体化させて奥義で勝利を狙うのが基本的な使い方になりますが、≪未練ある魂≫を足止めすることもできます(数が多いので破壊しきる前にどけられてしまいますが)。
 サイド後は相手も≪集団的蛮行≫や≪安らかなる眠り≫などこちらに効きやすいカードを積んできますが、こちらも有効なカードが積めるので、相性としては五分~微不利となります。

・ジャンド
 アウト:≪思考掃き≫4、≪秘密を掘り下げる者≫2
  イン:≪仕組まれた爆薬≫1、≪払拭≫1、≪集団的蛮行≫2、≪虚無の呪文爆弾≫1、≪イゼットの静電術師≫1

 抜くカードと理由はアブザンと同様です。入れるカードとしては、X=2を指定することでほぼすべての生物ににらみを利かせられる≪仕組まれた爆薬≫、除去や、≪コラガンの命令≫対策の≪払拭≫、除去能力のあてどころが多く、ハンデス能力もききやすい≪集団的蛮行≫、墓地対策の≪虚無の呪文爆弾≫、≪闇の腹心≫を封じることができるほか火力除去のための調整にもなる≪イゼットの静電術師≫を入れます。≪外科的摘出≫が入っていないのは≪ウルヴェンワルド横断≫型シャドウでの理由と同様です。≪コラガンの命令≫クリーチャー回収モードに対して打つことはできますが、≪コラガンの命令≫は打ち消せなかった時点でアドバンテージをとられるため、効果が薄いと判断しました。また、≪最後の望み、リリアナ≫は≪血編み髪のエルフ≫に速攻がついていることや、≪稲妻≫≪コラガンの命令≫≪戦慄堀り≫と対処されやすいため入れません。
 サイド後あちらはこちらに厳しいカードは≪虚無の呪文爆弾≫≪集団的蛮行≫≪神々の憤怒≫ですが、いずれも致命的というほどではなく、こちらが不要牌が抜けて立ち回りやすくなるため、相性は五分くらいになります(相変わらず≪血編み髪のエルフ≫は厳しいですが)

⑯ランタンコントロール
Ⅰ.相性
 実はランタンコントロールとマッチしたことがないため経験では話せないのですが、構築上、およびランタンコントロールの有名な某東北の方の発言からまとめると有利です(人任せ)
 ランタンコントロールは相手の攻撃を≪罠の橋≫でとめ、トップを操作し続けて不要牌ばかり引かせコントロールするというデッキなのですが、こちらはドローカードが非常に多いためロックされにくい、変身しないデルバーや≪若き紅蓮術師≫のトークンが手札0枚でないと止まらない、打消しを擁する、あげく≪コラガンの命令≫が瞬唱の魔導士で合計4回打てるなど除去は腐るものの有効牌が非常に多いことが有利となる原因だと思います。

Ⅱ.見分け方
 怪しい:≪植物の聖域≫、≪闇滑りの岸≫、≪空僻地≫、≪産業の塔≫、≪涙の川≫、≪アカデミーの廃墟≫、≪オパールのモックス≫、≪ミシュラのガラクタ≫、ハンデス(≪産業の塔≫、≪空僻地≫とセットで唱えられたら確定)

ほぼ確定:≪洞察のランタン≫、≪発明博覧会≫、≪写本裁断機≫、≪グール呼びの鈴≫、≪伏魔殿のピュクシス≫、怪しいの土地からの≪古きものの活性≫

Ⅲ.立ち回り
 1ターン目の動きでデッキを識別しやすいです。ランタンコントロールであることを確認したら、土地の3枚目までの確保と探査生物用の墓地の確保を除いてはできるだけキャントリップを温存しながら罠の橋が出るまでにある程度削りましょう。さらに、罠の橋が早めに出てきそうなら打消しを構え、デルバーは変身させない方がよいです。
 ロックを完成させられてしまったら、相手のミル(山札を削るカード)が少ないうちに相手のミルの起動後などの隙をついて≪コラガンの命令≫を探します。手札に加えることができた後は唱えるための土地を残しつつ、場を整えて、≪発明品の唸り≫をケアするための打消しを構えながら罠の橋を割ってライフを削り切ります。
 そのほかのポイントとして≪稲妻≫は罠の橋がおかれたあともライフを削れるカードになりますが、≪魔女封じの宝珠≫が出てしまうと完全な役立たずになるので早めに打ってしまいたいのと、≪思考掃き≫は相手の有効牌をはじきながらトップのカードを引けるため非常に有効である、ということは覚えておきましょう。厄介な≪アカデミーの廃墟≫による回収を遅延できるのは重要です。

Ⅳ.サイドインアウト

 アウト:≪稲妻≫4、≪致命的な一押し≫3、≪終止≫2、≪マナ漏出≫1
  イン:≪仕組まれた爆薬≫1、≪破壊放題≫1、≪軽蔑的な一撃≫2、≪払拭≫1、≪外科的摘出≫2、≪大爆発の魔導士≫2、≪虚無の呪文爆弾≫1

 ライフを減らす以外の仕事がなく、≪神聖の力戦≫≪魔女封じの宝珠≫で完全に要らない子になる≪稲妻≫と、ほぼ意味のないクリーチャー除去をすべて抜きます(相手のサイドから≪ボーラスの工作員、テゼレット≫が入る場合のみ仕事をしますが、考慮に入れるだけ無駄です)。また、中盤以降仕事をしにくくなる≪マナ漏出≫も、枠空けのため1枚減らします。代わりに入るのはアーティファクト破壊用の≪仕組まれた爆薬≫≪破壊放題≫と、≪発明品の唸り≫とサイドから入るであろう≪ボーラスの工作員、テゼレット≫への対策として≪軽蔑的な一撃≫、追加の≪発明品の唸り≫対策として≪払拭≫、≪アカデミーの廃墟≫、≪写本裁断機≫による回収の妨害と≪罠の橋≫などの根絶用に≪外科的摘出≫、≪アカデミーの廃墟≫≪発明博覧会≫への対策、およびそれらを破壊で来ていても≪発明品の唸り≫用の青トリプル妨害もできるので≪大爆発の魔導士≫、追加の墓地回収対策兼キャントリップとして≪虚無の呪文爆弾≫をいれます。
 サイド後は相手も有効牌は増えるものの、こちらの不要牌がすべて有効牌に変わるのでメインよりも楽になります。例えば罠の橋を≪外科的摘出≫してしまえれば相手はただの無防備なデッキですし、破壊されたものを回収しようにもその対策も5枚増えます。≪ボーラスの工作員、テゼレット≫のみ≪稲妻≫を抜いている分対処しづらくなるため、打消せるようにはしておきましょう。入っても2枚程度なので対処は難しくないはずです。≪精神を刻む者、ジェイス≫、いわゆる神ジェイスに関しても同様です。いずれにしても≪罠の橋≫さえ破壊できてしまえば大きな問題にはなりません。


⑰呪禁オーラ
Ⅰ.相性
 メインに呪禁を触る手段はありません。もちろんグリクシスなのでエンチャントも触れません。閉廷!解散!・・・わりと本当にそんな感じです。奇跡的に初手で呪禁生物が出ず、奇跡的にこちらが殴りきるまで1体も通さずに済めば勝てるかもしれません。≪夜明けの宝冠≫が出てしまった瞬間ゲーム終了です。最初の記事で呪禁オーラを不利のところに書きましたが、トロンよりはマシ、程度です。

Ⅱ.見分け方
 怪しい:緑白の土地、およびそれがらみのフェッチランド
ほぼ確定:≪林間隠れの斥候≫≪ぬめるボーグル≫≪コーの精霊の踊り手≫

Ⅲ.立ち回り方
 おそらく呪禁オーラを見分けられるのは呪禁生物が唱えられてから、運が良ければ≪コーの精霊の踊り手≫が出てからです。それぞれについて書いていきます。
①呪禁生物が先に出た
もしそれが打ち消せるタイミングであれば当然打ち消します。もし着地してしまったら、後続のオーラの中で致命的となる≪夜明けの宝冠≫≪天上の鎧≫≪怨恨≫を全力で打ち消します。これらはすべて呪禁生物の火力を爆発的に上げます。特に≪夜明けの宝冠≫が付こうものなら+3/+3修正先制攻撃警戒絆魂付与、と手が付けられない化け物になります。これら以外もできれば打ち消したいですが、常にこれらに備え打消しを構えなければなりません。こちらの勝ち筋は、呪禁生物が化け物に育つ前に相手のライフを削りきることのみです。打消しを構える以外は全力で展開、攻撃しましょう。

②≪コーの精霊の踊り手≫が先に出た
 呪禁オーラで唯一呪禁を持たず、除去できるクリーチャーです。わざわざ先にこれを出したということはおそらく相手は呪禁生物を持っていません。しかしこのクリーチャーがいる間にオーラ呪文が唱えられるとドローをされてしまうので、早急に除去しましょう。この時は呪禁生物用の打消しを構えるほかは全力で除去を探し、除去し終わったら①と同様素早くクリーチャーを並べ、呪禁生物が出る前にライフを削り切ります。

Ⅳ.サイドインアウト
 アウト:≪終止≫2、≪致命的な一押し≫1
  イン:≪外科的摘出≫2、≪仕組まれた爆薬≫1

 除去が通じるのは≪コーの精霊の踊り手≫のみなので≪稲妻≫4と≪致命的な一押し≫2枚があれば十分です。よって残りの除去を抜きます。代わりに呪禁生物追放用の≪外科的摘出≫、唯一呪禁生物、およびオーラをを破壊できる≪仕組まれた爆薬≫をいれます。
 サイド後はとにかく相手の墓地に呪禁生物を≪思考掃き≫や≪仕組まれた爆薬≫で落とし、≪外科的摘出≫で追放することを目指します。その関係上≪安らかなる眠り≫が致命的です。なんとか打ち消してください。よって、こちらはメインでのプランも頭に入れながら基本的には打消しとドローのみを最優先に行って、呪禁生物がいなくなったら全力で攻め落とす、というプランをとることになります。


⑱ホロウワン

Ⅰ.相性
 このデッキも1度もまだ当たったことがないので想像になりますが、≪虚ろなもの≫や≪炎跡のフェニックス≫、≪恐血鬼≫への対処が難しいほか、土地が少ないことから≪燃え立つ調査≫で土地が落とされると非常に厳しいので不利だと思われます。というかこのデッキに対して有利なデッキって何でしょうか



Ⅱ.見分け方
 怪しい:≪信仰無き物あさり≫、≪恐血鬼≫、≪通りの悪霊≫、≪黒割れの崖≫
ほぼ確定:≪炎刃の達人≫、≪虚ろなもの≫、≪炎跡のフェニックス≫、≪燃え立つ調査≫、≪ゴブリンの知識≫

Ⅲ.立ち回り方

 まずサイコロに念を込めます。そしてあいての手札をランダムに落とす際土地と≪虚ろなもの≫と探査生物を叩き落します。おわり。・・・。
 真面目に話すと、ランダム要素はどうしようもありません。なので、ルーティング呪文を最優先に、≪虚ろなもの≫や探査生物を打ち消しつつ、こちらが先に生物を並べて殴りきるしかありません。

Ⅳ.サイドインアウト

 アウト:≪思考掃き≫4、≪血清の幻視≫2、≪コラガンの命令≫2、≪航路の作成≫1
  イン:≪虚無の呪文爆弾≫1、≪軽蔑的な一撃≫2、≪外科的摘出≫2、≪集団的蛮行≫2、≪イゼットの静電術師≫1、≪破壊放題≫1

 ≪燃え立つ調査≫でこちらの墓地が肥えたりデッキトップが壊されたりするので、≪思考掃き≫をすべて、≪血清の幻視≫を2枚抜きます。かなり土地確保が不安定になりますが、マリガンで確保してください。追加で抜くのは打つ暇のなさそうな≪航路の作成≫、≪コラガンの命令≫です。代わりに入るのは墓地対策3枚と、≪虚ろなもの≫および探査生物対策の≪軽蔑的な一撃≫、全モードが有効な≪集団的蛮行≫、≪恐血鬼≫の封殺や≪虚ろなもの≫を稲妻圏内に落とす≪イゼットの静電術師≫、初手の≪虚ろなもの≫に唯一対抗できる≪破壊放題≫です。
 サイド後は序盤はとにかく除去や打消しやブロックで耐え、墓地対策を引いてください。それで相手の勢いを止められたらライフを削りにかかります。≪秘密を掘り下げる者≫はこのマッチアップにおいてブロックされないクリーチャーになります。また、≪若き紅蓮術師≫は≪炎跡のフェニックス≫以外に対しての足止めになります。探査生物は主にブロッカーです。とにかく相手がぶん回らないのを祈りましょう。

⑲青赤コントロール(青赤パイロ、マッドキャップ・ムーン、ブリーチエムラ、キキジキ・ムーン)

Ⅰ.相性
 青赤コントロールは現在、大きく分けて二種類あります。コンボ搭載型(マッドキャップ・ムーン、ブリーチエムラ、キキジキ・ムーン)と、非搭載型(青赤パイロ)です。まず、コンボ搭載型に関しては、大抵の場合コンボを通す以外に太い勝ち筋、および探査生物への対処がありません。あるとして≪焙り焼き≫や≪収穫の火≫が計2~3枚です。したがって、他生物で削りながら探査生物を通し、コンボを通さないようにしつつ殴りきれば勝ち、となります。楽なマッチアップではないですが、特に厳しいということもないので五分~微有利といったところです。
 対して非搭載型の青赤パイロは、≪氷の中の存在≫≪若き紅蓮術師≫という2種のクリーチャーを柱に堅実に殴りきるというクロックパーミッション寄りの構築になっています。2種類のクリーチャーはどちらも単体で勝負を決めてしまうだけのパワーを持ち、なおかつ軽いため打消しを構えながら出すのも容易です。≪祖先の幻視≫でのアドバンテージ稼ぎも強力なため、長期戦は望ましくありません。とはいえあちらは除去以外にデルバーへの対処がないのと、≪氷の中の存在≫さえ変身させなければ探査生物のサイズで押し切ることができ、こちらは除去も多いため、序盤がちがちに構えてこない分コンボ搭載型よりも有利に進めやすく、相性としては微有利です。
 
Ⅱ.見分け方

 怪しい:≪蒸気孔≫≪尖塔断の運河≫≪島≫
ほぼ確定:≪硫黄の滝≫、ほか、2~3ターン目に青赤以外の土地がない

型の見分け方

≪若き紅蓮術師≫≪氷の中の存在≫の有無


Ⅲ.立ち回り方

①コンボ搭載型
 基本的に中盤以降までは相手はほぼこちらの妨害とドロー以外は動きません。なので、相手の妨害を打消しでいなしながら生物で相手のライフを削りましょう。≪血染めの月≫がメインから採用されている場合があるのでこれだけは通してはいけません。また、打消しは≪差し戻し≫が2~4枚、≪謎めいた命令≫が3~4枚がほぼ確定で、あとは≪呪文嵌め≫が1~2枚、≪マナ漏出≫が1~2枚、≪論理の結び目≫が1枚で合計8~9枚程度であることが多いです。
 中盤以降はそれぞれ型ごとに、マッドキャップ・ムーンなら≪向こう見ずな実験≫、キキジキ・ムーンならこちらのエンドに≪詐欺師の総督≫もしくは≪やっかい児≫で返しに≪鏡割りのキキジキ≫、ブリーチエムラなら≪裂け目の突破≫を隙を見て打ってきます。いずれも通したらほぼ負けか、かなり不利になります。
 いずれもアクションが大きく、打消しはよく構えられて2枚程度です。こちらもそれに対抗できるだけの打消しを用意しておきましょう。また、マッドキャップ・ムーンの≪白金の帝像≫に関しては≪コラガンの命令≫で破壊でき、キキジキ・ムーンの≪詐欺師の総督≫≪やっかい児≫は出てすぐに除去したり、≪鏡割りのキキジキ≫の1回目のタップ能力の誘発に合わせて除去してしまうことで防ぐことができます。≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫は・・・デルバーで1回程度ならブロックできます()
 こちらのハンドに干渉する手段が≪ヴェンディリオン三人衆≫のみで、コンボ搭載型には1~2枚程度の採用なので相手がコンボを放てるようになるまで余裕はあります。攻めながらしっかり整えておきましょう。もちろん攻め切ってしまうのが1番早いですが。


②コンボ非搭載型
 
 こちらは即死コンボが搭載されていない分早めから対処しなければならない脅威がでてきます。とはいえ≪致命的な一押し≫≪終止≫で対応でき、相手には墓地回収もないため除去しきるのも難しくはないです。最近は≪精神を刻むもの、ジェイス≫が搭載されていることもありますが、本体が4マナと重いため通さずに済むか、通してもそのターン相手はフルタップに近いはずなので破壊するのは難しくないです。
 全体の動きとしては序盤相手のクリーチャーをさばきながらこちらの生物、可能なら探査生物を通し、中盤以降アドバンテージ差で押し返される前に攻め切りましょう。

Ⅳ.サイドインアウト

①コンボ搭載型

ⅰ.キキジキ・ムーン
 アウト:≪思考掃き≫3、≪致命的な一押し≫3
  イン:≪払拭≫1、≪軽蔑的な一撃≫2、≪外科的摘出≫2、≪イゼットの静電術師≫1
 長期戦になりやすい対コントロールでは使いづらい≪思考掃き≫と、効きづらい除去の一部である≪致命的な一押し≫を抜きます。コンボへの打消し以外の対処として≪終止≫≪稲妻≫は残します。代わりに追加の打消しとして≪払拭≫≪軽蔑的な一撃≫、墓地に落ちたコンボパーツを追放し封殺するための≪外科的摘出≫、≪瞬唱の魔導士≫および≪やっかい児≫破壊、≪詐欺師の総督≫を≪稲妻≫圏内におとす≪イゼットの静電術師≫をいれます。

ⅱ.マッドキャップ・ムーン
 アウト:≪稲妻≫4、≪致命的な一押し≫3、≪思考掃き≫1
  イン:≪破壊放題≫1、≪払拭≫1、≪軽蔑的な一撃≫2、≪外科的摘出≫2、≪集団的蛮行≫2

 かぶっている内容はキキジキ・ムーンと同じ理由なので省略します。≪稲妻≫がすべて抜けているのは≪白金の帝像≫を落とせないため、キャントリップのほうが有用であるからです。≪破壊放題≫は≪白金の帝像≫への対策、≪集団的蛮行≫はコンボパーツがソーサリーであることから入っています。

ⅲ.ブリーチエムラ
 アウト:≪稲妻≫4、≪致命的な一押し≫3
  イン:≪払拭≫1、≪軽蔑的な一撃≫2、≪外科的摘出≫2、≪集団的蛮行≫2

 理由はほぼマッドキャップ・ムーンと同様なので省略します。≪引き裂かれし永劫、エムラクール≫は墓地に落ちた際にすべての墓地のカードとともにデッキに帰ってしまいますが、≪裂け目の突破≫を追放できればいいことにかわりはないので≪外科的摘出≫は変わらず採用しています。

 総じて、サイド後はコンボへのより優秀な解答を不要牌を抜いて入れられるため、相性は微有利~有利となります。


②コンボ非採用型(青赤パイロ)

 アウト:≪思考掃き≫4、≪稲妻≫1
  イン:≪仕組まれた爆薬≫1、≪払拭≫1、≪軽蔑的な一撃≫1、≪イゼットの静電術師≫1

青赤パイロに関しては、すべての除去が有効であるため、≪思考掃き≫と、≪稲妻≫を1枚のみ抜き、追加の除去として≪仕組まれた爆薬≫、≪イゼットの静電術師≫、追加の打消しとして≪払拭≫、≪軽蔑的な一撃≫を入れます。
このマッチアップに関しては、こちらがより解答を増やせるのに対し相手はサイドからも探査生物への追加の解答は≪軽蔑的な一撃≫が1~2枚のみになるので、相性としては微有利~有利となります。


⑳グリクシスコントロール

Ⅰ.相性
 何の因果か最後のマッチアップは同じグリクシス、グリクシスコントロールとなりました。そのグリクシスコントロールとの相性ですが、少し前の型か最近の型かで大きく変わります。少し前の型はいわゆる≪デルバー抜きグリクシスデルバー≫でした。よってこの場合互いに探査生物の解答が少なく地上が膠着するため、飛行を持つデルバーを有するグリデルが微有利となります。有利とまでならないのはデルバーへの解答をグリクシスコントロールが多く有しているためです。
 対して、神ジェイス解禁後は新たな型としてクリーチャーを≪ヴリンの神童、ジェイス≫と≪瞬唱の魔導士≫の魔導士のみとした型が出てきていて、そちらの型の場合こちらの除去こそ腐りやすいものの、地上を止めるクリーチャーはおらず、相変わらず探査生物への解答は少ないです。また、アドバンテージを稼ぐ力は大きいものの、それは元の型とも大きくは変わらず、加わった神ジェイスも青赤コントロールの項で述べた通り対処しやすいため、相性としては微有利~有利です。

Ⅱ.見分け方

怪しい:≪湿った墓≫≪蒸気孔≫
ほぼ確定:≪忍び寄るタール坑≫+赤がらみ土地、≪ヴリンの神童、ジェイス≫
、グリクシスカラーの土地+≪アズカンタの探索≫

Ⅲ.立ち回り方

①元の型(デルバーなしグリクシスデルバー)

このマッチアップはデルバーをより長く生かし、殴れるかが重要となります。初手に出す以外は、できれば除去を≪若き紅蓮術師≫などに打たせてから出したいです。また、地上を膠着させるために探査生物も着地させなければなりません。よって打消しをこの2つのために使い、場を整えたらあとは基本的な動きと同様にライフを削り切ります。

②最近の型(神ジェイス搭載型)

クリーチャーがほぼおらず、相手は除去と打消しで場を保とうとします。≪ヴリンの神童、ジェイス≫の変身のみ厄介なので変身する前に除去し、あとは生物を着地させて殴りましょう。単体除去に強い≪若き紅蓮術師≫はこのマッチアップにおいて重要になります。≪精神を刻む者、ジェイス≫は着地されると面倒ですが、打消しは除去や打消しに対して打ちたいので盤面に余裕がありそうなら通してしまっても構いません。ただしクリーチャーや火力で即除去しましょう。どの能力を使われても除去にはそう困らないはずです。


Ⅳ.サイドインアウト

①元の型
アウト:≪思考掃き≫4、≪致命的な一押し≫3、≪稲妻≫1
 イン:≪払拭≫1、≪軽蔑的な一撃≫2、≪虚無の呪文爆弾≫1、≪外科的摘出≫2、≪イゼットの静電術師≫1、≪最後の望み、リリアナ≫1

 コントロール戦で不要な≪思考掃き≫と除去を計4枚抜きます。代わりに追加の打消し3枚、墓地対策3枚、≪若き紅蓮術師≫≪瞬唱の魔導士≫対策の≪イゼットの静電術師≫、地上の膠着を解いたり小型を除去しながらフィニッシャーも担える≪最後の望み、リリアナ≫を入れます。
 サイド後は相手の追加の除去でデルバーが弱くなる分、こちらも探査生物への対策などが追加でき、似たような追加内容になったとしてもあちらが全体除去を強く使える(こちらに小型が多い)分こちらは≪軽蔑的な一撃≫を強く使える(≪謎めいた命令≫の分対象が多い)ため、相性としては変わらず微有利です。
 また、≪外科的摘出≫を探査生物に当てたほうが非常に有利となるので、狙っていきたい分こちらも注意する必要があります。また、≪最後の望み、リリアナ≫に関して、≪忍び寄るタール坑≫をブロックできないので出している間は打ち消されることも含めて除去を構えておきましょう。幸い入っている除去ならどれでも落とせます。


②新しい型
 アウト:≪思考掃き≫4≪終止≫2≪致命的な一押し≫3
  イン:≪虚無の呪文爆弾≫1、≪払拭≫1、≪軽蔑的な一撃≫2、≪外科的摘出≫2、≪大爆発の魔導士≫3

 元の型よりクリーチャーがさらに少ないため、神ジェイスへの火力にもなる≪稲妻≫を除いて除去を抜きます。代わりに元の型と同じものに加えて≪忍び寄るタール坑≫と≪水没遺跡、アズカンタ≫の対策として≪大爆発の魔導士≫を入れます。
 相手のサイドから入る≪イゼットの静電術師≫や≪神々の憤怒≫、≪滅び≫は少し厳しいですが、元の型と比べて、より不要牌を有効牌に変えられ、≪軽蔑的な一撃≫はさらに強く使えるため、相性としてはさらによくなって有利寄りの微有利~有利になります。
 ≪外科的摘出≫に関しては、今度は互いに探査生物と神ジェイスを取り合う形になります。こちらの探査生物の方が墓地に落ちるのは早いため、場合によっては相手の≪外科的摘出≫に対応して≪外科的摘出≫をうち、自分で墓地の探査生物を追放することもあるのを覚えておきましょう。この場合山札を探して見つからなかった、とすれば全追放を免れることができます。





 さて、とんでもない長さになったマッチアップ解説、およびグリクシスデルバー:モダン解説も以上となります。ここまですべて読んでくださった方には本当に感謝です。これらの記事が土地16デルバー、もしくはグリクシスデルバーを使うきっかけになれば幸いです。
 今後書く記事のことは特に考えていませんが、また気が向いたら何か書くと思いますので、ぜひ読んでください。ではまた、次の記事で!

コメント